この記事では、モンゴル民話を元に創作された物語『スーホの白い馬』について
- 【考察】この作品が伝えたいことは何か?
- 読書感想文(個人的なものと、書くときのコツ)
をお送りしていきます。
※個人的な考察であることをご了承の上、お読みください。
目次
主題「命は終わっても心は受け継がれる」

この作品を通じて一番訴えかけてくるメッセージは、個人的には
命は失われても、心は受け継がれる
ということだと思います。
白馬が最後に命を落としたところで終わらない、この物語。
夢の中で白馬に語りかけられたスーホは、白馬の骨や皮、毛を使って楽器を作ります。これが『馬頭琴』です。
それを弾くたびに、スーホは、白馬を殺された悔しさや、白馬に乗って草原を駆け回った楽しさを思い出しました。
そしてスーホは、自分のすぐわきに白馬がいるような気がしました。
そんなとき、楽器の音はますます美しく響き、聞く人の心をゆり動かすのでした。
死んだ白馬を想いながら、馬頭琴を奏でるスーホ。
さらにその音色を聴く人にも、白馬の事が思い起こされています。
引用の最後の文章ですが、「悲しい気持ちだから音が物理的に美しくなる」ということは、まずありえないでしょう。
馬頭琴の音色を聴く人が
スーホと白馬の悲劇を知っているから、スーホの心を想像して感動する。
死んでも尚、思いは受け継がれている。形を変えて生き続けている。
これが『スーホの白い馬』が最も伝えたい事だと感じます。
人と動物の信頼関係

他にも『スーホの白い馬』において強く描かれているのが『人と動物の信頼関係』です。
スーホは草原で親とはぐれた子馬を助け、見返りを求めることなく育て、家族のように大切にしました。
そして白馬もその行動に応えてくれました。
羊を守るために狼へ立ち向かったり、最後には命を落とすほどの重傷を負いながら、スーホのもとへ帰ってきました。
- 優しさは相手へ伝わる
- 本当の信頼は行動によって生まれる
これは人と動物との間だけではなく、人と人の間にも言えることだと思います。
殿様との対比から伝わること

また、物語にはスーホとは正反対の存在として殿様が登場します。
命を大切にするスーホに対し、
白馬を自分のものにしようとし、思い通りにならないと矢で射るよう命じた王様……
これは中国での権力闘争が反映されているという意見もありますが……▼
『スーホの白い馬』は本当の話?実話なのか|原作や舞台となった国も解説
白馬の反応を見て伝わってくるのは、
「力や金では人や動物の心は手に入らない」
ということでしょう。
相手を支配しよう、自分の思い通りにしたいという心は伝わり敬遠されてしまうものだと描かれています。
馬頭琴が生まれる結末|思い出を形に残すということ

もう一つ考えさせられるのは、白馬の骨や皮や毛で馬頭琴を作ることです。
これは普遍的な考え方で、現在でも亡くなったペットの
- 遺骨を納めたペンダントや指輪
- 毛や羽を使ったメモリアルアクセサリー
- 足形・手形を残したオブジェ
- 写真や名前を刻んだフォトフレームやプレート
など、一点物の品を作る人は多いようです。
「思い出を忘れたくない」という理由は勿論、「居なくなったことに耐えられない」という切羽詰まった理由もあるでしょう。
スーホもやりきれない殿様への想い、こらえきれない寂しさがあったのではないかなと思うとやりきれないですね。
『スーホの白い馬』の読書感想

私が最も印象に残ったのは、白馬が最後までスーホを信じ続けて草原をかけ続け、スーホの元に戻ってくる場面です。
普通なら傷ついた馬は追っ手を撒いたところで止まり、体を休めようとすると思います。
それでも白馬は、体に鞭打ってでもスーホの元に戻ることを選んだ……
死ぬ前にスーホの顔を見たかったと考えれば、悲しい結末に泣いてしまいますが、
それと同時にそれくらい大切な存在がいることに尊さを感じます。
欲を言えばもう少し勧善懲悪な展開が好ましいですが……
世界には理不尽に泣き寝入りした民など無数にいるのだろうと、そう考えて飲み込みました。
読書感想文では何を書けばいい?

読書感想文を書く場合は、自分が何を感じたかを書くことが大切です。
例えば、
- 自分が白馬だったらどう行動したか
- 自分がスーホの立場だったらどう行動したか
(ペットがいるなら反映してみるのもアリ) - 白馬が命をかけて帰ってきて、死んでしまった場面で自分なら何を思うか
- スーホと殿様の違いに何を思ったか
(こういう展開であってほしかった等もOK)
などを書くと、自分らしい感想文になります。
「悲しかった」で終わらせず、その理由まで掘り下げることで味のある読書感想文になります。



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