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星の王子さま|読書感想文のコツ解説&実際の感想文

星の王子さま|読書感想文のコツ解説&実際の感想文 古典名著

第二次世界大戦中に書かれた、これでもかと言う程教訓が詰まった物語『星の王子さま』。

この物語の全部を理解するのは大人でも難しく、読書感想文を宿題に出された方たちは頭を抱えている事でしょう。

この記事では、『星の王子さま』の解説記事をこのブログで書いている私が

  • 『星の王子さま』で読書感想文を書く時の注意点
  • 物語のどのシーン・どのキャラをピックアップすると書きやすいか?
  • 試しに書いてみた読書感想文例文×3(原稿用紙各2・3枚分)

をまとめています。

あらすじを先に把握したい方はこちら▼

『星の王子さま』の読書感想文を書く注意点

注意点

この記事を読んでいるあなたは、できるだけ悩まずに感想文を仕上げたいはずです。
そのためには以下の注意点を読む前に抑えておくことが重要です。

  1. 『星の王子さま』はフランス語で書かれた物語であり、複数の翻訳版がある。
    モノによってはすごーーく読みづらいので注意。
    個人的には浅岡夢二翻訳がおすすめ。→Amazonで見る(聴く読書もあるよ!)
  2. 『星の王子さま』には『大切なものは目に見えない』というひときわ有名な名言があるが、これは理解するのが難しめ。もっと書きやすい箇所があるので飛びつかないようにしよう。

あとは

  • コピペチェックツールやAIが発達した今、他人の感想文を丸パクリする危険性が増している。
  • 自分の経験や日常にうまく重ねて文字数を稼げ!

この二つも頭に置いて書き始めましょう。

どのキャラの感想を書くのが簡単?

悩んで鉛筆を持つ手が動かない

『星の王子さま』の読書感想文において、「どのキャラクターに対しての感想を書くか」が一番重要です。

王子さまと様々なキャラクターが一対一で会話する形式のこの物語。

選ぶキャラクターパートによっては

  • 特に学びが得られない
  • 難しい言い回しで言ってることが分かりにくい
  • 登場範囲が広いので、全部読まないと書けない

というデメリットがあり、これを避けるのが短い時間で書くコツです。

というわけで、『星の王子さま』登場キャラクターの、おすすめ度を紹介していきましょう。

読書感想文が書きやすいキャラクター

王子さま、キツネ、パイロット、ヘビ、バラのシルエット

読書感想におすすめのキャラはこんな感じです。
(星が多いほどおすすめ)

キャラクターおすすめ度
ぼく(パイロット)
王子さま
バラ★★★★(※王子さま→バラへの愛)
王様★★
うぬぼれ屋
酔っ払い★★★★★
ビジネスマン★★★★★
点灯夫★★★
地理学者
ヘビ
キツネ★★★★

おすすめ①反面教師としての酔っ払い&ビジネスマンについて感想を書く

一番のおすすめパートは、文章量も短くて分かりやすいこの二人です。

ビジネスマンと酔っ払いは、これから大人になる子供たちの「反面教師」になります。
「こういった人間にならないために…」と最後まとめると書きやすいです。

読書感想文例文へ

おすすめ②王子さまからバラへの愛に賛成か反対かを書く

最後まで読まないと書けないのが難点ですが、王子さまからバラへの愛についても感想のテーマとして良いです。

心を傷つけた相手「バラ」の元に戻ることにした王子さま。これが正しいと思うか、止めとけばよかったのにと思うか……
自分の考えを書いてみてください。

読書感想文例文へ

おすすめ③キツネの名言について書く

キツネは数々の名言を残しており、その中から書きやすいものを選びましょう。
「大切なものは目に見えないんだ」は難しいと先述しましたが、ほかの言葉なら実体験でほとんどを埋めれるものもあります。

読書感想文例文へ

【例文】『星の王子さま』読書感想文

原稿用紙

では読書感想文の例文です。
それぞれが長くなるので折りたたみました。
気になるものをクリックして参考にしてみてください。

『ビジネスマン』と『酔っ払い』をテーマにした感想文

ビジネスマンと酔っ払いのシルエット

文字数:約1276文字(原稿用紙3枚ちょい)

タイトル『大人になる前に知れてよかったこと』

『星の王子さま』を読んでまず驚いたのは、王子さまの性格が結構きついということです。

納得できないことをしている大人に対して「変だなぁ」「それはなぜ?」というように問いただす。言葉を濁されても「だからなぜなの?」と、逃がすことを許さない…そんな印象を受けました。

私は王子さまのような人が実際いれば苦手だろうなぁと感じましたが、その性格だからこそ、物語上で気づけたことがあると感じます。それは特に「大人について」です。

私は「大人」というだけで「自分より正しい知識を持っていて、よくわからないのは自分の知識が足りないせいだ」と考えてしまいます。
しかし王子さまそうではなく、おかしいところはおかしいと言うのです。

特に興味深かったのは、『酔っ払い』と『ビジネスマン』です。

酔っ払いはお酒を飲みすぎるのが恥ずかしくて、それを忘れる為にお酒を飲んでいます。
それを見て王子さまは助けてあげたいと思っていたのに、酔っ払いは自分の中に閉じこもってしまいました。

私は、酔っ払いの一番だめな部分は、王子さまに「たすけて」と言わなかったことだと気づきました。

自分の嫌な所から現実逃避するのも、確かに悪いことといえば悪いことです。
しかしアルコールには依存性もありますし、一人では逃げられない状況なのでしょう。

もう一人で解決することを諦めて「助けて」と言うべき状況だった。
それに読者視点だから分かることかもしれませんが、王子さまには確かに助けてあげる気持ちがあったのです。

なにか困った状況になったとき、とにかく「助けて」と口に出してみる。
言いにくい、恥ずかしいという想いを考えないようにすることが、幸せにつながるのだと思いました。

そしてもう一人気になったのがビジネスマンです。

ビジネスマンは星を所有して管理することが重要だと考えていました。しかしそれをして、誰がどう喜ぶのでしょうか?

私たちはいずれ社会に出て働き、ビジネスマンと似た人間に出会うかもしれません。

つまり「誰も喜ばせることはないけど、お金儲けはできる」という仕事をしている人です。

株の売買なんかはそうなのでしょうか?安い時に買って高いときに売る……悪いことをしているわけではありませんが、ここに「誰かを幸せにする」という要素はないと思います。

王子さまは「だれかの役に立つ」ことのほうがずっと有意義だと考えており、私もそうだと思います。

本当の仕事とは「誰かの役に立っている」ことなのかもしれません。

誰かというのは人間だけでなく自然もそうです。花の世話をすれば花の役に立てます。
私は将来、王子さまのような考えで仕事をしたいなと想像します。

これは「○○のためにやっているんだ」「○○を今幸せにしているんだ」……そう考えながら働くことができれば、きっと長くでもやりがいを感じて続けられるような気がします。

参考にした記事:星の王子さまの『六人の大人』を考察|王様から地理学者まで

バラへの愛について考えた感想文

ドーム状にガラスで囲われたバラ

文字数:約934文字(原稿用紙2枚半)

タイトル『王子さまがバラの元に戻ったのは正しかったのか?』

私は星の王子さまを読んだあと、考え込んでしまった箇所があります。

それは王子さまが「バラの元に帰る」と決断して、実際にそうしたことについて、本当に正しかったのか?ということです。

バラは王子さまの親切に対して傲慢でした。
都合が悪くなるとすぐ咳をするし、「世話してもらって当たり前」と言う態度。それが嫌で、王子さまは逃げだしました。

しかし最終的には王子さまはバラの元へ帰る決断をします。
本当にそれでよかったのでしょうか?

キツネという素晴らしい友達と、ずっと暮らした方がよかったのではないでしょうか?

追加で、星に帰るには毒蛇に噛まれることが必要なのです。そんな怖い思いまでして、帰る必要があったのでしょうか?

確かに一人で生きられそうにないバラを「かわいそう」と思うのは分かります。

ですが、一度きりの人生で「世話しなきゃ」という義務感に囚われる……
それは辛いことに思えるのです。

もっと深く想像してみました。

例えば自分の世話が必要な家族がいるとします。しかしその家族は自分に暴言を吐くのです。それで嫌になって飛び出して……

でも「やっぱり役目だから、嫌な事を言われてもやらないと」と家に戻る。
やはり少し寂しい気がします。どうにか別の方法がないか探したい気もします。

しかしバラには美しさがあり、王子さまはそれに惹かれて勝手に世話を始めたことを思い出しました。
自分からやり始めたことに、責任を持たなくてはということは分かります。
それが予想と違っても、やはり投げ出さずに続けるべきなのでしょう。

その気持ち・考えを切り替える期間と考えれば、星を巡る旅は重要な覚悟期間というわけです。

これから王子さまは、バラを「まだまだ世話が必要な、癇癪をおこす子供」みたいなものと考えて、世話をするのではないでしょうか?
守ってあげなければと……。自分にとって特別な存在だからと。

しかしどうなのでしょう。

王子さまが無事に星に帰れたとして、バラが態度を改めなかった場合。王子さまは傷つかずにおおらかな心で、ずっとバラを世話できるものでしょうか?

それとも年月がたつにつれて、やっぱり嫌だとまた逃げ出したくなってしまうのでしょうか……。

私はこの物語の続きが読みたいと思いました。

参考にした記事:星の王子さま|バラと王子の関係から学ぶ愛について【名言考察】

キツネの名言についての感想文

正面からのキツネ

文字数:約786文字(原稿用紙2枚弱)

タイトル『キツネの言葉から学んだこと』

「君は、飼いならしたものしか知ることができないんだよ」

これはわたしが『星の王子さま』を読んで、一つ迷いが吹っ切るキッカケになったキツネの言葉です。

飼い慣らした…つまり絆を結んだものしか分からない。少し付き合った程度では、その人の本当のところは分からないんだという意味の言葉です。

私はクラス替えをした後、いつも友達のつくりかたに戸惑います。

席が近くの人と仲良くなるのは、なんだか不誠実ではないかと感じます。

それよりももっとクラス全体を見て、自分が好きになりそうだと感じた人と仲良くなる努力をしたほうが、なりゆきまかせでなくていいのかなと考えたりもします。

しかし、やっぱり飼いならしたものしか知ることができないのです。

数日間みんなを観察したところで、本当の人となりはわからないのです。

ならば席の近さでもなんでも、接点のある人とできるだけの時間を過ごしてみる。迷わずそうしてみるほうが、一人でもちゃんと知ることができると思います。そういう風に考えを変えました。

そして、キツネは例えクラス替えや卒業で離ればなれになったとしても、その「飼いならした時間」は無駄じゃないと教えてくれました。

キツネは王子さまが去った後も、王子さまの金髪を連想する小麦畑が綺麗だといいます。

連想ゲームのように、思い出は素敵なものとなって持ち続けることができるのです。

いずれ大人になった時、友達と遊んだ公園をみて、見るだけでワクワクする日がくるかもしれません。
そういうものが積み重なって世界が素敵に見えていくのかもしれません。

だとすると、迷っている時間はもったいないと思います。

これからは一人仲良くなるときめたなら、その人のことを大切にして仲を深めていきたい……

少し喧嘩することがあっても、見捨てないで向き合いたい。
そういう生活を送っていきたいと思います。

参考にした記事:星の王子さま|バラと王子の関係から学ぶ愛について【名言考察】

参考になる記事リンク

最後に感想を書くのに参考になる記事をまとめて紹介します。

まだ埋まらない…という場合は、こちらも参考にしてみてください。

『星の王子さま』あらすじ要約&登場人物まとめ▼

この物語の問題提示。象を飲み込んだウワバミの絵の解説▼

読書感想におすすめ!6人の大人解説▼

「大切なものは目に見えない」の意味は?キツネの名言解説▼

ヘビに噛まれたらどうなる?解説▼

王子さまからバラへの愛を解説▼

おすすめの翻訳版▼

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