貴志祐介さんの小説『黒い家』読了しました!
生命保険会社で働く若槻が、『黒い家』に住むサイコパスな保険金詐欺師に狙われる話。
1999年に映画化された、『第4回日本ホラー小説大賞』受賞作です。
※読み放題の対象作品は変更される場合があります。
読了後面白かったので映画版も見たのですが、そっちは怖すぎ&グロすぎでリタイアしました。
この記事では、
をネタバレありでまとめています。
『黒い家』(原作小説)はどういう話?あらすじを結末まで

生命保険会社で死亡保険金の査定を担当している若槻慎二。
ある日、「自殺でも保険金は降りるのか?」という女性からの電話を受けた若槻は、
「この人は自殺を考えているのでは」と早合点し、
中学時代に自分の兄が自殺したことまで話しながら、「早まるな」と伝えてしまう。
後日、面識のない顧客・菰田重徳からなぜか指名され、自宅を訪ねた若槻。
悪臭の漂う家の中、「客に挨拶をしろ」と息子・和也の名を呼ぶ重徳。
重徳に言われて若槻が襖を開けると、そこには和也の首吊り死体があった……
ふと気づくと、重徳は和也ではなく若槻を見ている……
子殺しで保険金請求?

和也には500万円の学資保険が掛けられており、菰田夫妻はそれを請求してきた。
本当に自殺なのか?
警察は現状「死因不詳」としている。
しかし重徳は毎日毎日窓口を訪れる。
プレッシャーを与えるためなのか腕を噛んで血を流すこともあった。
妻・幸子にはリストカット痕があり、こちらも窓口で泣き落としのようなことを行う。
若槻は以前電話してきた女が幸子だと気づいた。
菰田重徳の殺害容疑

若槻は独自で調査を行った。
その結果
- 重徳は「指狩り族」——自分の指を切り落として保険金を受け取った前科がある
- 重徳は小学校時代、「動物三匹殺し」と「同級生の女の子殺害」の容疑がかかったことがある
ことが判明した。
結局「女の子殺害」に関しては、同級生の幸子が「重徳と一緒にいた」と証言したことがアリバイとなったらしいが……
どう考えても怪しい。
しかし、若槻の懸念もむなしく、会社は保険金全額の支払いを決定した。
和也の死亡推定時刻、重徳に確かなアリバイがあったことが要因だった。
信じられない若槻は、匿名で幸子に「あなたの夫は子殺しをした可能性がある」「あなたも死亡保険金目当てに殺されるかも」と注意喚起の手紙を出した。
恵の猫と金石死亡

警察から「近くに名刺が落ちていた」という理由で、遺体の身元確認を依頼された若槻。
遺体は、菰田について若槻が相談していた、犯罪心理学専攻の金石(かねいし)だった。
金石は菰田のサイコパス的な性質に強い興味を持ち、自宅まで尾行するなど行き過ぎた行動を取っていたが……
それにしても遺体の状態はあまりにひどい。
さらに、若槻の恋人・恵が飼っていた猫数匹(母子)が頭を切り落とされ、
その頭部が、若槻のアパートの部屋前にゴミ袋に入れられて置かれていた。
ここにきて若槻は、「幸子が犯人の可能性」に思い至り過去のデータを漁った。
すると旧姓の「白川幸子」名義で、幸子は17年前に子供の死亡保険金を受け取っている。
子供の死因は「絞首による加害」。
犯人として幸子の当時の夫が指名手配されているが、行方不明らしい。
重徳が腕を切り落として保険金請求

次は重徳が両手首を切り落として、保険金を請求してきた。
仕事中の切断機による事故……ということらしいが、切断された腕を幸子が不衛生な段ボールに入れて運んできたせいで接着はかなわず、重徳は幻肢痛に苦しんでいた。
それを面白がる幸子。
なのに重徳は、まだ幸子に救いを求めている。
「この人が死んだら、もう一回保険金をもらえるのか?」と言い出す幸子に、
会社は「潰し屋」を派遣した。
潰し屋の三善は、幸子に傷害罪や裁判をちらつかせて恫喝する。
対応はしばらく三善に任せることとなった。
幸子が恵を誘拐

午前2時、コンビニに行っている間に、アパートの自室に幸子が入っていくのを目撃した若槻。
合鍵を持っているのは恵だけのはず——。
自室の固定電話に電話をかけ、ルームモニター機能で盗聴してみると、延々と若槻への恨みをつぶやく幸子の声が聞こえてくる。
幸子は部屋を破壊して出ていった。
恵が誘拐されたと確信した若槻は警察に通報し、幸子が帰宅する前に菰田家に侵入。
全裸で縛られてひどく怯える恵と、無残な死体となった三善を発見した。
逃げる前に帰宅した幸子に見つかったが、
パトカーのサイレンが聞こえ、間一髪のところで救出に成功した。
指名手配犯・幸子と追いかけっこ

菰田家が家宅捜索され、幸子の元夫含む十数体の遺体が発見された。
しかし指名手配犯となった幸子は行方をくらませ、まだ捕まっていない。
恵は彼女の実家に匿われ、会わせてもらえない。
そんなある日、外務員の高倉から電話があった。
「相談したいことがあり、午後10時に再度連絡したい」という、残業強要の非常識な頼み。
しかし、社内ビルで一人、高倉からの電話を待つ若槻は気づいた。
内容におかしな点がいくつもあったあの電話は、高倉が幸子に脅されながらかけたものだと……
幸子がここへやってくる。逃げなければ。
警備員は既に殺されていた。
緊張が張り詰めるかくれんぼの中、
ハモ切り包丁を持った幸子と死闘を繰り広げーー……
若槻は消火器ボンベで幸子を殴り殺した。
『黒い家』のクライマックス・結末

高倉はやはり殺されていた。
恵は復活し、自分を束縛する親と決別して若槻との交際続行を決めた。
また若槻の兄の死は自殺ではなかった。
飼っていたシマリスを捕まえようとしての事故だったのだ。
日常に戻った若槻だったが、今度は一人の大男が窓口へとやってきた
——本当の悪夢は、これからかもしれない。
登場人物相関図&人物解説
メインどころのみの、登場人物相関図です。

若槻慎二
2度幸子に対し余計な優しさを見せてしまい、目をつけられた主人公。
自業自得とは言い難いほどひどい目にあったが、ED改善や兄の死の真相を知れたのは良かったね。
恋人を助けに菰田家侵入はナイスファイト。
黒沢恵(めぐみ)
若槻の大学時代からの彼女。
猫を殺された挙句、幸子に誘拐され、目の前で三善を生きたまま解体され……あまりにも可哀そう。
「若槻のとばっちり」と逆恨みすることもできたのに、恋人関係続行を願い、しっかりと自分の考えを持って立ち直る本作の女神。
菰田幸子
息子の「和也」、猫数匹、金石、三善、高倉、警備員他を殺した殺人鬼。ほんっとうに怖い。
最後は死亡したけれど、もうちょっと早く警察が捕まえてほしい人物。
金石
若槻の母校の、心理学教授の助手。同性愛者。
菰田重徳のほうを注意喚起してきたが予測は外れ。
幸子が拷問&殺害。
三善茂
元ヤクザの保険請求潰し屋。
幸子に呼び出され、生きたまま解体されたらしい。
アタッシュケースの裏側に妻と娘の写真を入れていたが、それが見つかって脅された可能性もある。
読書感想&映画版怖すぎグロすぎで視聴ストップした件
ああーーー!このサクサクと殺人鬼にあっさり殺されていく感じ!
『クリムゾンの迷宮』の貴志祐介さんだ!と思い出しました。

「ほんとの戦いはこれからだ…」みたいな不穏さを醸し出す終わり方!
若干の濡れ場がある作風も既視感ある~~!
個人的に嫌いじゃないので、『新世界より』も近いうちに読みたいと思ってます。
貴志祐介さんで一番知名度が高い作品なのに、まだ読んでないんですよね。
話を『黒い家』に戻しまして。
1998年に発行された本なので、舞台は平成初期の日本……固定電話ってそんな盗聴機能みたいなのあったんだぁ~と初めて知りました。
物語全体にオカルトやスピリチュアルな雰囲気が流れおり、そういうの疑ってしまう私的には『クリムゾン』のほうが評価高いです。
十分満足に面白かったですけどね。幸子怖い。
映画版では幸子を大竹しのぶが演じていて、「乳しゃぶれ」という小説版に無いセリフがあるそうで。
どこにそんなセリフを入れ込んだのか?と気になって見てみたんですが、グロくて半分くらいで止めました。わからずじまいです。
あとエロも追加されてるんですが、キスシーンとかも濃厚すぎて苦手でした。
登場人物たちの癖強な演技は良いと思うんですけどね。特に菰田とか本当に不気味で…!
気になる人は、絶対一人で見てください。
『黒い家』ネタバレまとめ|人間が一番怖いホラー小説
『黒い家』の内容をまとめると、
- 主人公は生命保険会社で働く若槻慎二
- 子供の死亡保険金請求をしてくる菰田夫妻と対峙する話
- 黒幕は菰田幸子
- 若槻だけでなく、恋人の恵や周囲の人々まで巻き込まれていく
- 最後は若槻と幸子が直接対決し、幸子は死亡
- 事件は解決するものの、ラストには新たな不穏さが残る
という話でした。
著者・貴志祐介さんの作品は、『黒い家』以外にもKindle Unlimitedの読み放題対象になっている作品が複数あります。
『黒い家』が面白かった方は、月額980円なのでぜひためしてみてください!
※読み放題の対象作品は変更される場合があります。

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