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イクサガミ|ギルバートをネタバレ解説!作中指折りの強さの西洋人

イクサガミ|ギルバートをネタバレ解説!作中指折りの強さの西洋人 小説・実用書

イクサガミに登場する『ギルバート・カペル・コールマン』。

西洋人でありながら「蠱毒」に参加し、ピンチの双葉たちを助けてくれる英国騎士です。

この記事ではギルバートを、原作最終巻までの内容でネタバレ解説。

  • どのような人物なのか?過去や強さは?
  • 蠱毒に参加した理由は?
  • ギルバートは最後どうなる?

についてまとめています。

ギルバートはどんな人物?経歴&スペック

イングランドの騎士

ギルバート・カペル・コールマンとはどのような人物なのか?

  • 過去(経歴)
  • 蠱毒参加中の立ち回り
  • スペック(能力)

を表にまとめてみました。

時期・年齢出来事
1833年(0歳)イングランド・ヨークシャー生まれ。
カーライル伯爵家に仕える「騎士の家系」。
幼少期(5歳〜)厳格な騎士教育を受け、剣術・馬術・砲術を叩き込まれる。
怪力と俊敏さが突出。
10代前半林檎を片手で潰す、100ヤード(約91m)10秒未満などの怪物じみた才能。
15歳身長185cm超。
父から「家系始まって以来の天才」と言われる。
特異な筋肉質体質と診断。
16歳英軍に入隊し、少尉任官。
伯爵家の推薦と家系の名誉により高い階級でスタート。
18歳名門・第十三竜騎兵隊へ配属。騎兵エリートとなる。
21歳前後
(クリミア戦争)
クリミア戦争従軍。アルマ川の大会戦で突撃を指揮。隊長戦死により繰り上がりで隊長へ。
23歳戦功多数で英雄視され帰国。故郷で幼馴染レイラと結婚
20代後半二男二女の父となる。家庭を愛するが任務で家を空けがち。
29歳(1862)南北戦争へ極秘派遣。
南軍支援の「英軍軍事顧問」としてジャクソン将軍の配下に入る。
30歳前後バレー戦役など多数の戦いに参加。
ジャクソンの信念と葛藤に触れ、友情を結ぶ。
同時期本国から「ジャクソンを討て」という命令が届き苦悩。
しかしジャクソンの演技に騙され、討ってしまう。
ジャクソン戦死後友を討った後悔から英国にも家族にも戻れず、「死に場所」を求めて戦地へ放浪を始める。
30代〜遠い東方(日本)へ流れ着く。内乱期に「薩摩の軍事顧問」として参加。
明治8年(1875)英国軍が横浜撤退。ギルバートは退役して日本に残ることを選ぶ。
蠱毒直前故郷ヨークシャーがコレラで危機に。妻レイラからの手紙で家族の苦境を知る。

蠱毒参加中の立ち回り▼

蠱毒参加家族に送金するための大金を得るべく、デスゲーム「蠱毒」に参加。
番号は九十二番。
東海道での行動愁二郎・双葉・進次郎たちを助力。札の山分けや命懸けの救援など「騎士道」を示す。
横浜双葉たちを二度救援。札を貰う代わりに無骨の相手を引き受ける。
寛永寺付近
(終盤)
双葉を逃がすため、天明刀弥と死闘。
敗北するも捨て身の超近接戦闘で時間を稼ぐ。

蠱毒参加理由は?死に場所を求めて日本に

アメリカ南北戦争とは?
 1861年〜1865年
アメリカ合衆国内で起きた内戦
 北部(合衆国=ユニオン)と
南部(アメリカ連合国=コンフェデラシー)が、
 主に「奴隷制度の存続」を巡って対立
 最終的に北軍が勝利し
アメリカは連邦として統一

クリミア戦争では敵味方から「ワイバーン」の異名で恐れられたギルバート。

望み通り幼馴染のレイラとも結婚し、順風満帆の人生……

しかし29歳の時に参加したアメリカ南北戦争が、ギルバートに強い後悔をもたらします。

ジャクソンへの後悔

ワイバーン

アメリカ南北戦争にて、(自分の思考とは逆の)奴隷制維持を主張する「南部」に配属されたギルバート。

石壁ストーンウォール』の異名を持つ、トーマス・ジャクソン准尉じゅんい(実在の人物)が指揮する部隊に合流します。

ジャクソンの気質と実力に惹かれ、あっという間に距離を縮めたギルバート。

しかし戦い続きで軍は疲労困憊に陥り……ジャクソンはこの戦いに南部が負けることを予感していました。

そこにギルバートの祖国・イングランドから

「ストーンウォール・ジャクソンを討て」という非情な指令が下ります。

これは、イングランドが「北部アメリカ」と親交を深めると決めたため。
手土産として名将・ジャクソンの死を希望した……ということでした。

迷うギルバート。動いたのは、全てを知っていたジャクソンでした。

英国ギルバートの隊は我らを裏切った!ここで始末する!」と、南軍兵に指示をだし、ギルバートたち竜騎兵隊に銃を向けさせたジャクソン。

ギルバートはこれに反応して竜騎兵隊(ギルバートの隊)に抗戦指示を出してしまいます。

ところが、南軍兵の銃には一発も弾が入っておらず……

ジャクソンの演技に騙され、仲間を害してしまったギルバート。

しかし血の海に沈むジャクソンは、「味方の誤射で片付くようにしている」と言います。

「失ったならば取り戻せ」とギルバートを鼓舞し、愛用していた拳銃M1861シェリフズをギルバートに託したジャクソンは死亡。

ギルバートは、家族に合わせる顔もなく……

死地を探し放浪した結果、内乱が起こっていた日本・薩摩に辿り着きます。

蠱毒参加は妻子への資金目的

ストーンウォール(石壁)

結局薩摩での内戦では死ねず。自死しようかとジャクソンから貰った拳銃を、顎に当てたギルバート。

その時目の前の海を横切ったのは、一隻の軍艦でした。

船縁ふなべり「Stonewall」と書いてある軍艦。
これはアメリカ南軍が死んだ英雄の名前を刻み、それを日本が時を経て買い取った船で……

正しくジャクソンのことでした。

この運命的な出来事により、「失ったなら取り戻せ」と言うジャクソンの言葉をもう一度思い出したギルバート。

そしてその直後、故郷・ヨークシャーから手紙が届くのです。

コレラが猛威を振るっており凄惨な光景が広がっている。
物価が高騰し、飢え死にする者もでている。
だから早く帰ってきてほしい。

……そんな妻からの手紙でした。

そこにもう一つ、「金十万を手に入れる機会」…蠱毒のニュースが入ります。

金があれば「皆」を救える。
ギルバートは家族だけでなく「故郷の皆を賞金で救うため」蠱毒に参加したと思われます。

ギルバートの最後

拳銃M1861シェリフズ

蠱毒後半戦の9人まで残ったギルバート。

ゴールである寛永寺近くまで来ていたものの、ギルバートは自身に問いかけていました。

妻と子供に顔向けできる自分を誇りを「取り戻せたのだろうか?」

そんな時駆けてきたのが、天明刀弥から逃げている双葉でした。

「助けて」ではなく「逃げて」と言った双葉。

しかし、子供たちがここにいれば「助けてあげて」とせがむだろう……

ギルバートは天明の相手を決意。

すぐに格上だと悟って、瀕死になろうが構わないと捨て身で戦いました。

勝機があるのは腕力を活かした超近接戦。天明の頭を地面に叩きつけたギルバート。

しかしその攻撃は塞がれ……

天明が後ろ手に伸ばした刀がギルバートの鳩尾に刺さり、致命傷。

しかしギルバートはその後も力の限りしがみつき、天明が双葉の元へ行くことを阻止しました。

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天明が腕の中を抜け出した後も、天に銃を放って愁二郎に居場所を伝えたギルバート。

最後の一服すら我慢したその姿は、紛れもなく家族に誇れる男の行動でした。

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参考書籍:イクサガミ全4巻(Amazon)

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