この記事ではウェルザード著作『カラダ探し』のあらすじを、ネタバレありで完結まで解説していきます。
原作小説『カラダ探し』『カラダ探し 第二夜』『カラダ探し 第三夜』『カラダ探し 最終夜』のあらすじです。(各上下巻、全8冊)
映画・漫画版とは内容が異なる為注意してください。
「小説版のあらすじが知りたい」「読む前にザっと内容が知りたい」という方は、是非参考にしてみてくださいね。
目次
物語の前提

あらすじの前に注意点です。小説『カラダ探し』は、
- 各夜で主人公が違う
- 時系列がかなりごちゃごちゃしている
ということを頭にいれておきましょう。
各夜ごとの主人公▼
タイトル | 巻数 | 主人公 |
---|---|---|
カラダ探し (第一夜) | 1・2巻 | 明日香 |
カラダ探し 第二夜 | 3・4巻 | 美雪 |
カラダ探し 第三夜 | 5・6巻 | 留美子 |
カラダ探し 最終夜 | 7・8巻 | 明日香 |
各夜の時系列▼
第一夜 |
第二夜の美雪が棺桶に入るまで |
最終夜の最後のほうまで |
第二夜の残り |
第三夜 |
最終夜の残り |
分かりにくいですね。
自分で読む場合は、とりあえず刊行されている順に読み、この順番に並び替えて再び読み直すのが理解しやすいと思います。
ここでは時系列順に整理したうえで、以下に完結までのあらすじをネタバレ解説していきます。
【時系列順】小説『カラダ探し』全巻あらすじ

以下『カラダ探し』のあらすじ全巻、時系列順の要約です。
第一夜

カラダ探しを頼む人物…遥
探すメンバー…明日香(主人公)、高広、留美子、理恵、健司、翔太
明日香が通う「逢魔高校」に伝わる怪談『カラダ探し』。
これは単なる噂ではなく、50年前から続いている現実だった。
カラダ探しを頼まれた人たちは、夜の校舎で頼んできた人物の体のパーツを探さなければならない。
しかしその最中、校内を徘徊している『赤い人』に見つかってしまうと殺されてしまう……
殺されても次の日の朝には生き返り、全てのパーツを集めるまで終われない。
明日香を含む6名は『遥』にカラダ探しを頼まれ、毎日深夜0時に学校に強制送還されるようになった。
夜な夜な、恐怖の校舎でカラダを探す日々。
途中、カラダ探しメンバーの一人「健司」が操られたりとトラブルはあったものの、どうにか明日香たちは11日間でカラダを探しを終えた。
ところが明日香たちには、まだ把握していない「ルール」があった。
- 最後のパーツを棺に入れる時、死んでいた者は「カラダ探し」した記憶を消される。
- 最後のパーツを棺に入れる時、次の「カラダ探しを頼む人物」が棺に入らなければいけない。
明日香は遥に騙されて棺に入れられ、カラダ探しを頼む立場になってしまった。
自分のカラダを探しきってもらうまで、学校からは出られない。
他の人間の記憶から、明日香は消えた。
明日香を覚えているのは、カラダ探し終了時に生きていた遥と高広だけだった。
第二夜(前)

カラダ探しを頼む人物…明日香
探すメンバー…美雪(主人公)、高広、翔太、留美子、武司、結子
殆ど誰とも話さずに日々を過ごしていた女子生徒「美雪」は、明日香から「カラダ探し」を頼まれてしまった。
そして前回とは半分異なるメンバーで、またカラダ探しが始まる。
不思議なことにカラダのパーツを集めると、周囲の環境は少しずつ変化していく。
美雪は家族との不仲が改善されたが、妹は事故で死んでしまった。
武司は入院している妹の容態が悪くなり、カラダ探しを進展させまいと動いた。
けれどもし、明日香のカラダを探すだけではなく「呪い」自体を解ければ、良い方向に転ぶのではないか…?
美雪は「美紀」(赤い人の姉の幽霊)の「呪い」を解こうと決意する。たとえ、呪いを解いた反動がどう現れるか分からないとしても……
パーツを全て集め終わり、明日香は生き返った。
美雪たちは、棺桶に美紀を無理やり押し込んだ。
しかし美紀は空中に浮かびあがり、空間に亀裂が走る。
このままではマズイと考えた美雪は、自分から棺桶に入り、一先ず美紀をなだめることにした。
目覚めた後、絶対に呪いを解こうと考えながら……
美雪はここから、カラダ探しをした期間である「9日間」の眠りにつく。
最終夜(前)

カラダ探しを頼む人物…幸恵
探すメンバー…明日香(主人公)、遥、武司、日菜子、中島、小川
美雪が棺桶に入ってから数日後、明日香はクラスメイトである幸恵に「カラダ探し」を頼まれてしまった。
どうやらカラダ探しは重複するらしい。
人を囮にして好き勝手する中島、妹が死んで意気消沈している武司、気の強い遥…
過去一不安なメンバーの中、明日香は変わる日々の中でカラダ探しを進めていく。
しかし高広の助けもあり、最後は全員が協力してカラダ探し終了。
棺桶には小川君が入ってくれた。
明日香は美雪が目覚めるまでに時間があったため、赤い人(美子)のお墓を掘り起こし、赤い服をお供えした。
赤い人の正体はこちら
【カラダ探し】赤い人や黒くて怖い人の正体を解説!美子の死の真相は?
そして美雪が目覚め…美雪は、屋上にいる美紀に会いに行った。
するとしばらくして、空間に入ってるヒビ…世界のかけらが落ち、世界が崩壊した。
それに呼応するように、留美子と武司が倒れた。
第二夜(後)

少し時間が巻き戻って美雪視点。
呼ばれていた大職員室に行き、美子と話した美雪。
美子は自分が美紀を消滅させられると言うが、美紀は美子を怖がって目の前に現れないらしい。
だから美雪は美紀に会いに行き、そこで振り向いた。
するとルールに従い美子(赤い人)が現れたーー……
そして美雪ごと美紀を貫いた。
これで「呪い」が解けると考えた美雪。
しかし美紀の呪い「カラダ探し」は、「赤い人」を閉じ込めるための檻のような役目を果たしていた。
先に消滅させるべきは「美紀」ではなく「美子」だった……
そう気づいたときにはもう手遅れで、世界は消滅してしまった。
そして美雪は元の世界での記憶を失ったまま、パラレルワールドのような世界で目覚める。
留美子は相変わらず同級生だが、高広・明日香・翔太・武司は年上。
そして死んだはずの武司の妹「あゆみ」は美雪のクラスメイトになっていた。
ここは武司が望んだ、歪んだ世界。
美雪はそれに気づかぬまま、先輩となった翔太に告白されて付き合うことを決めた。
登場人物全員の恋愛事情はこちら
カラダ探し登場人物相関図!明日香たちの恋愛事情と結末を解説
第三夜

カラダ探しを頼む人物…小野山美沙
探すメンバー…留美子(主人公)、あゆみ、美雪、龍平、健司
世界の崩壊に巻き込まれた面々……留美子、美雪、健司は「武司が望んだ世界」でカラダ探しをすることになる。
しかしこれを頼んできたのは「元の世界ではいないはずの人物」である小野山美沙で、
カラダ探しのルールも「自分自身のカラダを探す」という、本来のルールと異なるものだった。
留美子は
- カラダを探し終えても、元の世界にいないはずの人物「あゆみ」「龍平」は消滅する
- 美雪も戻った世界ですぐに死んでしまう
と聞かされ迷うが、クリアしないと全員が赤い人に殺されるため、探すしかない。
そして美紗もまた美子を救うために動き、美子の心臓を見つけて留美子に託した。
留美子は元の世界に戻り、美子の呪いを解かなければならない。
カラダ探しが終わった後、赤い人に美紗、美雪、あゆみは殺された。もう彼女たちは生き返らない。
留美子は「元の世界」に戻り、明日香たちに
「心臓を美子に返せば美子が浄化され、黒魔術の壺を破壊すればすべてが終わる」ことを告げる。
二手に分かれることになり、美子の墓に向かったのは留美子、八代先生、武司、健司。
しかし美子に心臓を返すとき、追ってきた赤い人に全員が殺された。
どこかの世界では、留美子と龍平が結ばれる世界線もあるかもしれないが……
第四夜(後)END

一方、黒魔術の壺を破壊するために小野山邸に向かった明日香・高広・遥。
美子に憑りついた「黒くて怖い人」が邪魔をしてくるが、死んだ美雪の幽霊たちの助けもあり…
最後には遥が明日香の身代わりとなり、明日香は壺を壊すことができた。
亡くなった人たちが光の柱となり天に上り、世界が崩れ落ちる。
そして目が覚めた時、死んだ人たちの記憶を覚えていたのは明日香と(棺桶に入っていた)小川君だけだった。
高広も翔太も、美雪や留美子たちを覚えていない……
悲しみに暮れながら一年少しがたち、明日香は遂に高校卒業となった。
そして高校最後の日に、明日香は屋上に留美子たちの姿を見つける。
会いに来てくれた喜びを噛みしめながら、明日香は「呪いを解いた皆の事を絶対に忘れない」と誓って高校生活を終えた。
【感想】ハッピーエンドとは言い難い結末

原作『カラダ探し』は(明日香は一応前向きに終わったとは言え)バッドエンドに近い終わりでした。
「登場人物が死にすぎ」の一言につきますが、
- 生き残った主要キャラは明日香、高広、翔太、結子だけ
- 翔太と裕子は悲しみだけが残り、好きだった人の記憶も失っている
- 明日香には記憶が残り、高広には記憶が残っていないため、恋人同士になっても悲しみは共有できない
……改めて考えてみると、かなりひどいです。
最後に、幽霊になったみんなに門出を見送ってもらえた明日香。
だからといってハッピーとは言い難いですよね。
「元の世界に帰れば美雪たちが生き返っていたりするのでは…?」と思っていましたが、そんな展開も全くなく、どんどん追加で死んでいく始末。
え、、、そんなに死んだっけ…?というラストが衝撃の作品でした。
まとめ

カラダ探しのあらすじをまとめると……
- カラダ探しは繰り返されており、カラダを探し終えた後に棺桶に入った人物が、カラダ探しを頼む側になる
- 50年前から繰り返されており、明日香たちはこの呪いを断ち切ろうと動く
- カラダ探しの呪いは美紀のもの。赤い人は美子の遺体に父親の黒魔術が作用して生まれたもの
- 美子を浄化して赤い人を消滅させられたが、その最中に多数の犠牲がでた
- 生き残ったメインキャラは明日香、高広、翔太、結子だけ
- その中で亡くなったメンバーの記憶を保持しているのは明日香のみ
ということでした。
ホラーも恋愛も楽しめる面白い作品。省略しましたが甘酸っぱい恋愛模様も必見です▼
登場人物・恋愛事情まとめ記事:カラダ探し登場人物相関図!明日香たちの恋愛事情と結末を解説
ぜひ読んでみてください!
カラダ探し小説1巻▼
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