『イクサガミ』のキャラクター『狭山進次郎』。
双葉の恩情で敵から仲間になり、銃で意外な活躍も見せるダークホースです。
この記事では『狭山進次郎』をネタバレ解説。
- なぜ『蠱毒』に参加したのか?
- 進次郎の活躍まとめ(黒札についても)
- 物語の最後はどうなる?生存か死か
を紐解いていきます。
目次
狭山進次郎とは?

『狭山進次郎』はそこまで戦闘の腕があるわけではない蠱毒参加者です。年齢は23歳。
元々敵としての登場でした。
『番場』という参加者に命令されて逆らえず、別の船から愁二郎たちを襲撃しに来た進次郎。
それを愁二郎が瞬殺し……
「蠱毒運営の対応」を探るための実験材料として生かされていました。
ところが他の生け捕りにされた二人が実験で死亡したため、双葉が「助けたい」と恩情を見せ……
愁二郎&響陣も同意したため一行に加えられた、という経緯でした。
この時、戦闘面においての「お荷物」が一人増えたと思われましたが……
途中、銃を手に入れた進次郎は大活躍。
仲間思いで恩義をしっかり返そうとするため、
進次郎のおかげで、愁二郎たちが命拾いするタイミングもでてきます。
ちなみに、番場についていたときにやっていたことは「敵の逃走経路を塞ぐこと」「川に落ちた札を拾うこと」「飯炊き」「愛想笑い」などなど。この時点で人殺しは未経験です。
実家事情&蠱毒への参加理由

元御家人で、お金儲けに慣れないまま居酒屋を始めた進次郎の父。
コレラの流行により客足が途絶え、高利貸しに金を借りてしまいます。
蠱毒開始時には、「2か月以内に返さないと店を失うという状況」で……
進次郎は「武芸大会でも開かれるのでは?」と楽観視して、天龍寺に行きました。
剣の腕には多少自信があった進次郎。
しかし、蟲毒が始まってすぐに他の参加者は自分とは次元が違う、来たのは間違いだったと悟ります。
番場に付き従って生き残っていたのは「運がよかった」としか言いようがありません。
双葉に助けられ黒札取得

進次郎の未来が変わったのは関所・池鯉鮒宿。
ここで「実験」として愁二郎たちに見捨てられる予定だった進次郎は、双葉によって救われました。
進次郎は恩を返すため、自らがリスクある「池鯉鮒宿の最終通過者」になると申し出ます。
このリスクとは「黒札が与えられる」ということ。
黒札とは?
通常の木札(1点)とは違い、ここまでのゲームで紛失した点数(13点)+自分の木札(6点)の点数が合算された木札。2つ先の関所まで割ることはできない。
持ち主は、参加者全員に名前・居場所・点数を通達されてしまう。
結局黒札は、二つ先の関所で無事割ることができますが……
もしこれを名が知れ渡っている愁二郎が引き受けていたら、また違った展開になったでしょう。
進次郎の活躍まとめ

叔父がガンスミス(銃職人)として店を開いているため、銃に詳しい進次郎。
浜松郵便局で前島密(駅逓局トップ)の部下が死に、彼が落とした銃(S&Wモデル3)をそのまま使うようになります。
進次郎が活躍する見せ場を3か所ピックアップするとこんな感じです。
無骨相手にはったり

浜松郵便局で貫地谷無骨VS愁二郎の戦闘が行われた際、
進次郎は愁二郎に助太刀するため、闘いに割り込みました。
もう銃弾が無いと気づいている無骨に、あと1発残っていると不敵な笑みを浮かべた進次郎。
しかし……
実際は本当に弾切れだったのです。
モデル1は七発込めですが、進次郎の持つモデル3は六発込め。
無骨がそれを混同してくれることを願っての見事なハッタリは、愁二郎を助けた結果となりました。
自見隼人相手に勝利

さらに関所・島田宿にて。
双葉と二人きりの所を、スナイドル銃を持った参加者「自見隼人」に襲撃された進次郎。
スナイドル銃とは?
後装式ライフル銃。弾込めが速く厄介。
進次郎は、島田宿を抜けられるだけの木札を双葉から預かったうえで、双葉を逃がして自見の相手を引き受けました。
屋根に飛び出し、逃げ回る進次郎。
屋根から落ちながら銃を撃つなど、格上相手に駆け引きで持たせます。
そこに関所…木札の確認ラインが近づき、現れた蠱毒担当者たち。
自らの担当者・社を押しのけて進もうとする進次郎に、追っていた自見は戸惑います。
しかし進次郎は、こっそり自見から見えない場所(路地裏)で社に木札を確認してもらいました。
宿で自分を追っているなら、自見は木札が足りていない可能性が大。それを利用しようとしたのです。
「銃が弾切れのフリ」で近づかせ、自見の右腿に銃弾を撃ち込んだ進次郎。
その場所は関所を超えてしまっており、自見は「蠱毒の掟に反した」として、自らの担当者に殺されました。
進次郎は戦術により見事格上の相手に勝利。
自見の木札を手に入れて、双葉たちとの合流を果たしたのです。
吉原に乗り込み人質奪還

愁二郎の伝手である、駅逓局(郵便局)のトップ・前島密の助けを得て
横浜(5/7個目の関所を超えた後)で『蠱毒』から離脱出来た進次郎。
しかしその後、今だ蠱毒参加中の双葉から駅逓局にヘルプ要請がきます。
「吉原を奪還せよ」……響陣の大切な人「陽奈」が吉原にて、蠱毒運営に人質に取られている。
この奪還作戦に、進次郎は自ら参加します。
愁二郎が危険で、響陣が苦しんでおり、双葉が頼んでいる。
仲間を想いやる気持ちは、離れていても健在でした。
特送の隊長・不破鳴一(62)につき、「試補郵便局員」として吉原に乗り込んだ進次郎。
(駅逓局員になったのは、一般人の銃所持が違法なため)
御用改めのごとく乗り込み、「響陣さんを助けに来た」という言葉で、陽奈を見つけだします。
そして敵に銃弾を撃ち込み、最後の一人ーー…社と対峙。
今だ「狭山様」と呼ぶ、時に進次郎を心配してくれた蠱毒担当者。
しかし社は諦め気味でした。
吉原にいる味方が少なく、勝ち目がないことを悟っていた社。
「蠱毒終了まで待ってくれないか?」と願い出ますが、それを進次郎が受け入れることはできません。
進次郎が引き金を引いたとき、社は人質にしていた陽奈を(怪我をしないように)突き飛ばしました。
撃たれたにも関わらず、「良い旅を」と言って死んだ社。
進次郎は急ぎ双葉に、陽奈を保護できたことを伝えます。
進次郎の最後は?

進次郎は見事生存。
蠱毒終了後に双葉と再会し、抱きしめて号泣しあいました。
そしてこの後1年4カ月は双葉の手伝いで、蠱毒の賞金を配り回る日々を送った進次郎。
もちろん賞金の山分けにより、父の借金もきれいに返済できました。
コレラの流行が収まったことで、父の居酒屋には客足も戻りつつあり…
進次郎はこの先、叔父の鉄砲店で働くつもりのようです。
しかしその前に……
東京から蠱毒始まりの地である京都まで歩いてみると言う双葉に、同行を申し出た進次郎。
途中離脱したからこそ、今度こそ最後まで道筋を辿ってみよう。
そのような気持ちが湧いているようです。
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