今村翔吾著作『イクサガミ 人』読了しました!(原作小説)
4巻完結の『イクサガミ』3巻目。
前巻は黒幕が判明して大久保利通が…と、急展開でした。
今巻は前半戦ラスト。愁二郎たちは残り9人に入れるか…!?
以下、ネタバレあらすじと相関図・感想をまとめています。
目次
人 ネタバレあらすじ
イクサガミ【人】の簡単なあらすじ要約です。ネタバレにご注意ください。
響陣が富士山麓を奇襲

蠱毒主催の本拠地『富士山麓』に奇襲をかける響陣。
本拠地は元忍びたちが守っており、その中に響陣の蠱毒担当者【柙】もいた。
柙の正体は甲賀組の天才・多羅尾譲二。
天龍寺で参加者に説明していた男【槐】改め多羅尾千景の弟だった。
本拠地にいた主催達が逃げ終わったため、戦闘を止められた響陣。
奇襲は失敗に終わった。
島田宿で乱戦(vs眠)

一方、関所・島田宿を通る点が不足している一同(愁二郎・双葉・彩八・進次郎)。
同じ状態の参加者も多いようで、夜の島田宿で事が起こる。
- 参加者【眠】により宿場全体に眠りを促す毒が巻かれ、参加者たちが外に出てくる
- 屋根上の眠を差し置いて、地上の者たちで乱戦に(多数死亡)
- 残った者のうち、動けるもの+カムイコチャを加え【眠】討伐戦
その結果がこちら▼
| 愁二郎・彩八・陸乾・カムイコチャ | 生存 |
| 郷間・轟・袁駿・石井・伊刈・軸丸・眠 | 戦死 |
| 秋津楓・傭馬 | 生存するも戦闘不能に近い |
| 自見 | 生存だが途中離脱。 |
- 陸乾(読み:ルーチェンまたはりくけん)…清国人。鉄拳などで戦う。
- 自見隼人…一人だけ銃持ち。
進次郎vs自見隼人

島田宿を通れる点数を手に入れた愁二郎&彩八。
しかし、宿に残っていた進次郎&双葉が、自見隼人に襲われた。
進次郎は双葉を先に逃がして、銃で自見の相手をする。
格上相手に牽制や駆け引きを駆使して、関所に向かった進次郎。
双葉から預かっていた木札を使い、自見の目を盗んで蠱毒担当者からチェックを受ける。
進次郎の思惑通り、木札が足りないにも関わらず自見は追ってきて……
自見は、蠱毒の掟に反したため失格となった。
この後、進次郎・双葉・愁二郎・彩八は無事合流。全員第五関門を通過した。
| 5/7関門目:駿河国島田(木札1人15点必要) クリア |
進次郎&双葉離脱案

関所で与えられた情報によると、残る参加者は14人。
しかし残るは強敵ばかり。賞金は山分けするとしても双葉&新次郎を離脱させることはできないか?
前島に電報したところ、横浜港に駅逓局の管船課の船で迎えに来てくれると言う。
| 6/7関門目:相模国箱根(木札1人20点必要) クリア |
さらに、甚六を単独で追っていた彩八が戻ってきて、愁二郎に情報を伝える。
甚六は、幻刀斎を一人で倒すつもりらしい。
横浜にて銃を持つ軍を巻き込んで戦えば、防御に強い自分が有利だと踏んでいるらしい。
甚六vs幻刀斎

横浜にて、白昼堂々戦闘を始めた甚六と幻刀斎。
二人を捕らえようと軍兵が銃を浴びせるが、
甚六の持つ奥義「貪狼」は銃弾をも防ぐ。
しかしピンチを悟った幻刀斎は、子供を掴んで放り投げた。
軍の銃に撃たれないよう保護に走った甚六は……子供の安全を優先して被弾した。
体よく逃げた幻刀斎と違い、甚六は怪我で場からの逃走も難しい状態に。
そこに助けに来たのが愁二郎だ。
甚六の居場所は甚六の蠱毒担当者・椒(はじかみ)が教えてくれた。
十三年ぶりに会った二人は力を合わせて逃げ、一度は軍を撒く。
しかし…甚六は腹部に銃創が。肝臓を貫かれ致命傷に近い。
甚六は奥義「貪狼」と、幻刀斎を倒してくれという想い、木札19点を愁二郎に託した。
そして、愁二郎が軍の包囲を抜ける為の隙を作った。
蠱毒前半戦の結末

一方双葉&彩八&進次郎。
暴れる貫地谷無骨や戦闘の銃撃に混乱する人々が押し寄せ、駅逓局の船(蠱毒離脱のための船)に辿り着けない。
結果、進次郎は乗れたが双葉は出航に間に合わなかった。
双葉は切り替えて、皆と一緒に東京に行く決心をする。
前島は、双葉たちのために東京行きの蒸気機関車を手配してくれた。
駅に向かう途中に響陣・愁二郎とも合流。
しかししぶとく機関車に同乗してきたのが、愁二郎と戦いたい貫地谷無骨だった。
札が足りないため、東京に着くまでに補完しなければいけない愁二郎は、無骨と機関車の屋根で戦闘を繰り広げる。
勝者は愁二郎だった。
闘いに満足した無骨は、刀「村雨」を愁二郎に譲り汽車から落ちた。(木札は屋根の上)
天龍寺を出てから15日。
双葉・彩八・響陣・愁二郎は2~5番目で東京入りを果たした。
| 7/7関門目:武蔵国品川(木札1人30点必要) クリア |
残り9人。
【人】登場人物相関図。生き残り9人は?
イクサガミ【人】における、登場人物相関図です。
生存者のみで作成しています。

感想

まだ蠱毒始まって15日しかたってないの!?というのが驚きどころ。
1か月以内で京都から東京に辿り着け!という条件で、15日で着いた愁二郎が5位。
妥当とは思いますが、旅路が濃すぎて3か月くらいたったイメージでした。
いやぁ半月で292人いた参加者がほぼほぼ死にましたね。命が軽い……進次郎生き残れてよかったね…!!
その中でも一気に人数が減ったのが島崎宿。眠はいったい何者だったのか?!
アイヌの神も残っていますし、台湾の伝説にも残ってほしかったところですが、やっぱり毒散布は多くを敵に回しすぎた…ということでしょうかね。
ちなみに愁二郎の知らぬところなのであらすじから省いているんですが、
この島崎宿戦で一番と言っていいほど存在感を放っていた「陸乾」も刀弥にやられています。秋津楓も……
天明刀弥怖すぎる。
貫地谷無骨が死んだ今、敵は刀弥と幻刀斎と半次郎の三人になりそうですね。
どうなのでしょうか?残り9人は味方の方が多い布陣で、ギルバートやカムイコチャの安心感は凄いですが……
今回女性もしっかり死んでいますし、甚六も死んだので、他の義兄弟も死ぬ可能性も想像できて嫌ですね……
ラスト一巻、心して読みたいと思います。
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