この記事は、綾辻行人著作『時計館の殺人』(原作小説)について……
- 概要
- 時系列順あらすじ解説
- 個人的な感想(怖い、つまらないという意見についても)
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犯人、動機、トリック、結末までネタバレが含まれますのでご注意ください。
目次
『時計塔の殺人』概要
まずは簡単に気になる概要を説明します。
| 作者 | 綾辻行人 |
| シリーズ 何作目? | 館シリーズ5作目 (現在9作発売) |
| 順番通り読むべき? | 本巻から読んでも分からなくはない。 が、1作目の『十角館の殺人』は読んでいるほうが事情が分かりやすい。 関連記事:十角館の殺人ネタバレあらすじ解説。何がすごい?怖い?読書感想も |
| ドラマ化 | 2026年2月、十角館に続きシリーズ2作目のドラマ化。 |
| ページ数 | 615ページ(kindle読み上げ機能で約15時間) |
| 刊行 | 1991年 |
【時系列順】ネタバレあらすじ解説
ではここから時系列順に、作中の出来事をネタバレ解説していきます。
1974年『時計館』に永遠を閉じ込める

最愛の娘『永遠』は「16歳の誕生日を迎える前に死ぬ」……そんな占いを信じた時計メーカー会長『古峨倫典』。
実際に永遠は現代医療で「治療不可能」とされる病を患っていた。
しかし……永遠は「母のように16歳の誕生日に花嫁になる」という夢を持っている。それだけは叶えてあげたい。
倫典は、中村青司に設計を頼み『時計館』を建てた。
館内にある108個の時計が1.2倍速で進み、それに気づかない仕掛けが施されている異常な館。
そこに、10歳になった永遠を閉じ込めた。
これで15歳まで生きられれば、本人は16歳を迎えたと誤認するだろう。
| 1974年8月5日 (永遠10歳の誕生日) | 永遠を時計館に軟禁する |
1979年 4人の子供たちが問題を起こす

軟禁から約5年。永遠は倫典の思惑通り「あと数日で自分は16歳の誕生日を迎える」と思い込んでいた。
ところが時計館付近の森に、塾合宿中の4人の小学生(瓜生、河原崎、早紀子、福西)が遊びに来たことで、事態は一変する。
| 1979年 7月29日 | 珍しく散歩に出ていた永遠と4人が遭遇する。 4人との会話の中で、永遠は今が1979年であることを知ってしまう。 |
| 永遠は「なぜ周囲は私を騙しているのか?」と考え、「自分が16歳まで生きられないからだ」という答えにたどり着く。 | |
| 8月1日 | 失意の末自殺を図り、死亡。享年14歳。 |
| 責任を感じた永遠の世話係『寺井明江』が自殺。 | |
| 8月15日 | 4人の子供たちのうちの2人…瓜生と福西がいたずらで作り、放置していた落とし穴に、使用人・伊波の娘『今日子』が落ちる。 その際の怪我が原因で破傷風を発症し、死亡する。 |
| 娘を失った失意から、伊波の夫が飲酒運転で死亡。 |
1980年 永遠と今日子の死の翌年
| 1980年夏 | 由季弥(古峨家の養子)が「自分は去年、今日子が穴に落ちて泣いていたのを見たけど放置した」「お姉さん(永遠)と一緒の場所に行けばいいと思った」と、伊波に話す。 |
| 9月 | 倫典(63歳)が謎の詩を遺して病死。 子供4人のフルネームを調べ上げていたが、結局何もしなかった。 |
1988年(昨年)復讐計画が発足
落とし穴を作った子供と由季弥への復讐心を抑え込み、倫典の遺言に従って生活していた伊波。

しかし……
| 1899年9月 | 「時計館に亡霊がいる」という噂(おそらく由季弥を見た人がたてた噂)を聞きつけた、W**大ミステリ研の河原崎と瓜生が、取材を申し込みに来た。 伊波は、彼らが娘を死に追いやった子供たちだと気づいた。 |
| そこから、自殺した寺井明江の妹である霊媒師『光明寺美琴』も利用して、復讐計画を練り上げる。 子供4人共が落とし穴に関与していたかはわからないが、4人とも殺害する計画だ。 |
1989年7月30日~時計館『旧館』で連続殺人
伊波が動いた結果、オカルト雑誌の企画として、ターゲットであるW**大ミステリ研の学生が時計館『旧館』にこもることになった。

- 期間:7月30日18時~8月2日18時
- やること:交霊会など(貴金属などは排除)
- 参加メンバー▼

依然として時間の進みが1.2倍速の旧館……
伊波はそれを隠してターゲット+口封じが必要になった者を殺害していき、
外で旧館での殺害時間に合わせたアリバイを作って、殺人罪を由季弥に押し付けようと画策する。
以下、殺害順とその理由▼
| 光明寺 美琴 | ある程度事情を知られてしまっているため殺害。 |
| 樫 早紀子 | 4人の子供のうちの一人だったため殺された。 しかし実際は落とし穴には無関係で、とばっちり。 |
| 渡辺 涼介 | 旧姓だったころの福西(落とし穴を作った一人)とフルネームが似ていたため、人違いで殺された。 |
| 内海 篤志 | 時計が内蔵されたカメラを持っていたため、トリックが露見することを恐れて殺害。(カメラも破壊) |
| 河原崎 潤一 | 4人の子供のうちの一人だったため殺された。 しかし実際は落とし穴には無関係で、とばっちり。 |
| 新見 こずえ | 秘密の抜け穴を見つけてしまい、外に出て時間のズレに気づいてしまったため殺された。 |
| 瓜生 民佐男 | 4人の子供のうちの一人。落とし穴を作った一人なので、正しくターゲットとして殺された。 |
| 小早川 茂郎 | 雑誌副編集長。 広間のテーブル下に設置されていた盗聴器に気づいてしまい、殺された。 |
| 野々宮 | 占い師。姿を見られたため殺害。(時刻不明) |
- 江南だけは、それぞれが殺された時間(1.2倍になった時間)を証言する者として生かされた。
他、伊波は以下のような工作も。
- 水に睡眠薬をまぜ、旧館の者たちの時間間隔を鈍らせていた。
- 由季弥にも睡眠薬を飲ませ、犯行時間にアリバイが無いようにしていた。
- 内部時計のズレが後でバレないように、犯行時に片っ端から壊した。
1989年8月2日 旧館の扉が開かれる

| 8月2日 13時すぎ | 交霊会に間に合わなかった二人…『島田』と『福西』が伊波の元を訪れていた時、使用人・田所が「玄関の床が血で汚れている」と報告してきた。 旧館で何かあったのか?ということで、旧館の鉄扉が開かれる。 |
| 気を失っていた江南や、ほかの亡くなった面々が見つけられる。 | |
| 旧館から出たところで福西が倒れているのを見つけ、救急車を呼ぶ。 | |
| 塔から伊波が由季弥を突き落とす。(自殺に見せかけて) | |
| 8月4日 | 病院で福西が目覚め、伊波に呼び出されて窓から突き落とされたと証言。 |
| 8月5日 | 再び時計館へ。島田が伊波が犯人だという推理を披露する。 |
| 倫典の遺言の詩に従い、時計館が崩れる。 伊波は崩れていく時計館の下敷きとなった。 |
感想 十角館よりは面白くないかも…

殺しすぎでは!!?というのが率直な感想。
伊波が殺したのは計10人…ですが、正しい復讐先としては『瓜生』『福西』『由季弥』の3人だったわけで……
それで福西は生き延びたわけですから、とばっちりで死んだのが8名です。可哀そうすぎるだろ……
娘と夫が死んで10年過ごしている間に、おかしくなっちゃったのかもしれませんね。
十角館の殺人を読んだ後に読むと、構図(青司の館に閉じ込められた人間が殺され、犯人が外部犯で、島田は外で探偵をするという構図)が似ているので比べてしまいますが、
やっぱり十角館の方が面白かったです。まぁ最高傑作と言われていますからね。
じゃあつまらないかと聞かれると……
個人的には、ちょっと読みにくい所があったかなぁと。
私の空間把握能力が低くて想像が追いつかないというか。
多分これ、図解を大きく印刷してそれを眺めながら読むのが正解ですよ。ややこしくてどこで何をしているのかイマイチついていけない…ということが多々ありました。
最後に怖いかどうか?ですが、十角館を読んだ後だとパンチが弱いかなぁ……
基本的に犯人が死んだかどうかを確かめる為、(死んでなかったら追い打ちをかけるため)長く苦しむ人間が少ないのはまだマシかなぁと思います。
シリーズのほか作品を読むかどうかは検討中。
オススメ巻あれば教えてください!

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