この記事では『カラダ探し』原作小説から、各キャラクターの
- 恋愛事情を中心とした関係性
- それぞれが持つ事情
- ラスト(死亡するキャラは死因まで)
を、相関図を交えながら解説していきます!
※原作ラストまでのネタバレが含まれますのでご注意ください。
※カラダ探し全巻のあらすじが知りたい方はこちらから
目次
カラダ探し参加者相関図(各夜ごと)
まずは各巻の参加者相関図です。
第一夜

第二夜

第三夜

最終夜

各キャラクターたちの結末
ここから各キャラクター(或いはカップルごと)に結末を紹介していきます。
最終的に付き合っていたのか?死んでいるのか生きているのか?を簡単にまとめています。
明日香と高広は最終夜で付き合うが…

第一夜の時点で幼馴染である伊勢高広から告白され、自分の恋心に気づいた森崎明日香。
この時点で既に両想いですが、明日香はカラダ探しが完全に終わるまで、告白の返事を保留にしました。
これは、「呪い」を解く決心が鈍らないように。
「呪い」を解くと未来は変わるかもしれない……高広と付き合った状態なら、呪いを解くのが怖くなってしまうかもしれない……
赤い人の呪いについてはこちらで解説▼
【カラダ探し】赤い人や黒くて怖い人の正体を解説!美子の死の真相は?
だから全てが終わってからにしたい、ということでした。
しかし付き合っていない段階でキスシーンも。
カラダ探しを頼みに来る幸恵に驚き、階段で脇腹を打ち付けた明日香。
高広の家で怪我を見てもらう途中に変な雰囲気になり、流れでキスをした二人。
しかしこの時、カラダ探しをしていたのは明日香のみでした。
このファーストキスを、高広は明日になると忘れてしまう……
切ない事実に明日香は涙しました。
最終的に高広は明日香を守り抜いて、全ての呪いが解けました。
しかし高広には、カラダ探しをして死んだみんなの記憶が残らず、覚えているのは明日香だけ。
明日香が高広と付き合ったのは、呪いが解けて半年後のことでした。
恋人となっても明日香一人が死んだ皆の想いを受け継ぐ展開は、切なさが残る最後でした。
留美子と龍平の切ない恋模様

留美子に彼氏ができるのは、第三夜。
元の世界が崩れて、一時的に飛ばされた「武司の望みの世界」でのことでした。
恋のお相手は、武司の舎弟のような存在である「龍平」。
女好きで留美子も最初は軽蔑していた人物ですが、カラダ探しをしていくうちに、その意外な男らしさに惹かれていきます。
しかし龍平は元の世界に存在しないため、カラダ探しを終えると消えてしまう存在。
それでも好きな気持ちは止められない。
留美子は元の世界に戻る最後の瞬間、龍平とキスをして別れました。
二人の恋路はここまでですが、その後のページで別の世界線と思われる二人の様子が描かれています。
留美子は夢で見た男子によく似た男子生徒…龍平を、雨の中必死に追いかけ、また会う約束を交わします。
恋路が報われる世界線も、確かに存在しているということです。
美雪と翔太の恋愛事情

恋愛に鈍く「みんな好き」という美雪と、一途に美雪に恋をした翔太。
報われるのはまだまだ先感があった翔太の恋ですが、別の世界線…第三夜では、二人は交際に発展しています。
この世界では年上の翔太。
美雪は奥手な翔太にやきもきさせられることもあるようですが、周りの助言もあり、上手くいったようです。
ところが元の世界で、美雪は赤い人に屋上で殺されてしまいます。
「美紀の呪いを解けるのは自分しかいない」と、殺されることを受け入れて赤い人を呼び出した美雪。
一女子高生が持つには少し驚くべき覚悟ですが、美雪はカラダ探しによって未来が変わったことで、家族を全て失っていました。
だからこそ「失うものは何もない」という悲しい考えもありました。
結果的にこれは判断ミスで、美紀が死んだことで赤い人(美子)が野放しになり、多くの人間が死ぬことになります。
しかし美紀を殺す前に判明させられたのか?と考えると難しいのも事実。
生き残った翔太はその後美雪の記憶が消えてしまい、悲しさだけが残りましたが…
唯一記憶を保持する明日香の心には、美雪は「他人の為に命をかけた存在」として残っています。
健司と理恵の関係は?

初回のカラダ探しにて理恵をレ〇プしようとした健司。
この二人の関係は、最後まであまり描かれません。
これは、理恵が初回以降「カラダ探し」に参加しないため、あまり登場機会がないことも原因でしょう。
しかし第三夜…元の世界が崩壊した後に留美子たちが迷いこんだ世界でも、健司は同じく理恵に片思いしています。
この世界では理恵は年上でしたが、留美子から見ても異常なほどの想いを抱いているとか……
しかし、健司は最後の最後、呪いを解こうという段階で赤い人の足止めを引きうけ、そこで死んでしまいます。
健司の祖先の泰蔵。美子(赤い人)を守りたかった彼の血がそうさせるのでしょうか?
泰蔵とは?解説▼
【カラダ探し】赤い人や黒くて怖い人の正体を解説!美子の死の真相は?
袴田武司・結子カップルのラスト

最初、「馬鹿な結子が武司にいいように使われている」という印象があったこのカップル。
しかし実は結子はバカな女ではなく、武司の妹が入院していることを知っていて、最後まで彼氏の味方でいた良い彼女でした。
武司のほうもそれを分かっており、体だけの関係ではなく相思相愛です。
事実、武司が望む世界では、妹・あゆみが生きているだけではなく、二人は結婚が決まっていました。
ところが、カラダ探しで未来が変わっても、最後まで生き返ることは無かったあゆみ。
武司は絶望したのち、しかしそれでも戦い……
舎弟である龍平の彼女だった、留美子を庇って赤い人に殺されました。
その後、残念ながら結子から武司の記憶は消去されています。
しかしそれから1年過ぎても彼氏を作っていない結子。
卒業式では武司の声を聞いて、理由も分からず涙を流していました。
遥の真実と最後

第一夜で恐怖を煽るようにカラダ探しを頼み、明日香を騙して棺桶に入らせた遥。
遥の性格がここまで悪くなったのは、1年にもわたる「カラダ探し」が原因でした。
カラダ探しの探す側になった際に未来が変わり、裕福だった遥の家庭は崩壊しました。
父が借金を残し蒸発。母は娘である遥を殺して心中。
遥は母を殺してカラダ探しに参加しましたが、母に殺されていた日々は美紀に操られていたため、他メンバーからは敵視されていました。
さらにその際の男子メンバーたちは、ループを利用して性犯罪に走りました。
遥もターゲットにされ、その男子生徒…日菜子の兄には最終夜のカラダ探しで復讐しています。
ところが日菜子とは仲良くなった遥。
心から友人だと思える日菜子は遥にとっての希望でしたが……
日菜子は兄を殺した遥を忘れることを選びました。
無に帰した友人との関係。
遥は世界に絶望したまま明日香を庇い、「黒くて怖い人」に殺されて死亡します。
八代先生のラストは?

5年間もカラダ探しをした過去がある「お助けキャラ」八代先生。
「赤い人への恐怖を消すために色々と調べていた」ということで、彼により明日香たちの調査は劇的に進展しました。
八代先生がもう関係ないカラダ探しに手を貸すのは、「千春さん」のことがあったから。
恋人「千春さん」は、カラダ探し後棺桶に入り、カラダ探しをしていた5年間眠りにつきました。
さらにカラダ探しをさせる側で1年を費やし、八代先生より6年後に卒業。
気づいたときには再会手段が無かったと思われます。
しかし、もし呪いが解けて未来が変われば、再会できる可能性がありました。
ところが八代先生は、赤い人の呪いを解く最終段階で留美子たちと美子の墓に向かい…
美子の墓を掘り起こす間、赤い人の足止めを買って…あっという間に殺されてしまいました。
残念ながら、千春さんとの再会は叶わずじまいでした。
まとめ
- 明日香と高広は最終的に結ばれるものの、明日香だけが仲間の記憶を背負い続ける切ない結末
- 留美子と龍平は世界線によっては恋が報われる可能性が示され、読者に余韻を残した
- 美雪と翔太は一途な想いが描かれるも、美雪の自己犠牲で悲恋に
- 健司と理恵は不器用で歪んだ想いが最後まで救われることなく終わる
- 武司と結子は、武司の死と記憶の消失という残酷な運命に終わる
- 遥と日菜子の友情は復讐と忘却によって断絶し、遥は絶望の中で命を落とした
- 八代先生は恋人との再会を夢見ながらも果たせず、犠牲となってしまう
『カラダ探し』は、ホラーでありながら恋愛や人間の絆の切なさを強烈に浮き彫りにする作品。もっと詳しく知りたい人は、是非読んでみてください!
カラダ探し小説1巻▼
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