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原作小説|栄光のバックホームあらすじ&感想。母視点の実話に涙

原作小説|栄光のバックホームあらすじ&感想。母視点の実話に涙 小説・実用書

『栄光のバックホーム 横田慎太郎、永遠の背番号24』読了しました!

若くして亡くなった阪神タイガースの選手『横田慎太郎』。この書籍は横田選手の母・みゆきさん視点の実録です。
2025年11月28日公開映画の原作。

泣きました…!「野球見ないし、ルールも自信ない」くらいの私も、闘病や家族の愛情に泣きました。

この記事ではあらすじ(横田選手の年表)や、そもそもどういった書籍なのか?といった情報を解説。その後感想をお届けしていきます。

【概要】横田慎太郎とは誰?奇跡のバックホームとの違いは?

野球グラウンド

先述した通り全く野球を見ない人間なので、まず

  • 横田慎太郎とは誰か?
  • 『奇跡のバックホーム』という『栄光のバックホーム』と似たタイトルの書籍もあるけど、二つの違いは何か?

についてザックリまとめておきたいと思います。

横田慎太郎とは阪神タイガース・背番号24番の選手です。

しかし21歳で脳腫瘍を発症。
三度の闘病生活、野球が再びできるようになってもボールが二重に見える……
野球に執着し続けた横田選手は、遂に引退試合を迎えます。

ところがそのラストプレー。
センターポジションからのバックホーム(ホームベースへの送球)。

それは『奇跡のバックホーム』『努力のバックホーム』と呼ばれ、ドラマとして語り継がれるものとなりました。

28歳という若さで、2023年に永眠した横田選手。
彼は生前『奇跡のバックホーム』という自伝を書き、数々の講演会を行ってきました。

『栄光のバックホーム』はその死後までを見てきた、横田選手の母・まなみさん視点の書籍です。(※中井由梨子さんが代筆)

「栄光の」は、ゆずの『栄光の架け橋』から。
横田選手が病床で、歌詞を自らと重ねて繰り返し聞いていた曲です。

本のあらすじ&年表

阪神タイガース24番のユニフォーム

阪神タイガース・横田慎太郎選手は、

2023年7月に神戸のホスピス(治療ではなく、痛みを和らげ穏やかに過ごすための終末期医療施設)にて息を引き取った。

享年28歳。
プロ野球選手として試合でプレーしたのはほんの2年。
病床で病と闘った期間のほうが長かった。

母・まなみさんは、慎太郎選手の旅路を今一度振り返る。

年月日出来事
1995年6月9日慎太郎誕生。
2011年鹿児島実業高校に入学し、寮生活を始める。
2013年7月23日甲子園挑戦最後の夏、樟南高校に敗れ県準優勝に終わる。
2013年10月24日ドラフト会議で阪神タイガースから2位指名を受ける。
2014年春阪神の選手寮「虎風荘」に入寮し、プロ生活を開始。
2014年8月3日ウエスタン・リーグ(対オリックス戦)でプロ初ホームラン(満塁弾)を放つ。
2016年一軍キャンプに参加し開幕スタメンに選ばれるが、この頃から頭痛が出始める。
2017年2月脳腫瘍と診断される。
2017年2月16日一度目の手術を受ける。
2017年3月30日二度目の手術で腫瘍を全摘出するが、右目の視野に後遺症が残る。
2017年9月2日抗がん剤治療とリハビリを終え、「虎風荘」に戻る。
2017年11月阪神球団と育成契約を結ぶ。(二重に見える等の後遺症残ったまま)
2019年夏引退する決意を固める。
2019年9月26日引退試合で「奇跡のバックホーム」を見せる。
2020年9月脊髄への転移が見つかり、再び抗がん剤治療を開始。
2021年1月末腫瘍の全摘出に成功し、治療完了。
2021年5月著書『奇跡のバックホーム』を出版し、講演活動を開始。
2022年5月脳腫瘍が再発。入院せず講演活動を続け、弱い抗がん剤治療を続行。
2022年6月9日27歳の誕生日を迎える。
2022年9月鹿児島実業高校で始球式に登場。右目失明の状態ながらストライク投球を決める。
2022年9月下旬体が痙攣し、救急搬送される。
2023年2月2日最後の講演会を行う。
2023年2月末頭痛で動けなくなり、病状が悪化。
2023年3月5日右脳の腫瘍を摘出する手術を受ける。
2023年4月神戸市垂水区のホスピスに入居し、家族と共に過ごす。
2023年5月誤嚥により一度危篤となり、以後ベッドで起き上がるのがやっととなる。
2023年6月9日28歳の誕生日を迎える。
2023年7月18日家族に見守られながら永眠。
2023年7月25日阪神甲子園球場で追悼試合が行われ、黙とうが捧げられる。
2023年9月14日阪神タイガースがリーグ優勝。慎太郎の背番号「24」のユニフォームが胴上げされる。

主な登場人物

グローブと野球ボール

主要な登場人物のまとめです。

登場人物特徴・概要
横田慎太郎元阪神タイガースのプロ野球選手。脳腫瘍と闘いながら「奇跡のバックホーム」で多くの人に感動を与えた。
横田まなみ母。入院中は泊まり込みで看病し、講演会にも常に同行するなど愛情深く息子を支え続けた。
横田真之父。元プロ野球選手。時折熱さを見せる。抗がん剤の副作用で髪が抜ける慎太郎に合わせ坊主にしたことも。
横田真子慎太郎の姉。行動派で、慎太郎のために『ゆず』からのメッセージを貰ってきたことも。

読書感想

献花とボールとグローブ

え…!?亡くなったの2023年7月?最近なのになぜ私はリアルタイムでこのドラマを知らなかったのか…!?というのがまず驚いたところ。

勿体ない……。読みながら2回ほど泣いてしまいました。

闘病中でも「24番」を開けて待つ球団。
球団から発表されずとも、病気の可能性を考慮して応援レターを送るファンたち。
コロナ渦で面会禁止と言われても、どうにか「泊まり込み」に頷かせた母親。
息が止まりそうな息子の意識を、どうにか繋ぎとめようとする父親。

それでも止められない無情な病。

そして彼の死後、彼の望み通りに優勝した阪神タイガースが24番のユニフォームを胴上げ……

下手なフィクションよりドラマすぎる物語でした。

格好いいですよね、横田選手。

絶えず目標を決めて突き進んできた横田選手が、「病に打ち勝ち、自分が病と闘う人の目標になる」……これを母まなみさんと固めていくシーンは胸熱でした。

自分が阪神の選手だから、みんな話を聞いてくれる。
それを自覚している横田選手は、グラウンドを降りても病床にいても、プロ野球選手だったのだろうなと思います。

そしてまなみさんです。ここまでできる母親は正直あまりいないのでは?と思う程の愛情深さ。

常識を破ってでも、どこまでも病と闘う息子の傍に。
「子育てをやりきる」を、完遂した本当に愛情深い母でした。
これは本当に実際に読んでみて欲しいです。

クオリティさえ高ければ、映画館も涙に包まれる上映になりそうです。
読んでよかったと思います。

紹介した書籍▼

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